メールを作成していて「さっきコピーした文をもう一度使いたい」と思ったり、
Webで調べものをしていて「さっきコピーしたURL、どこにいった?」と探したり。
パソコンを使っていて、こんなことはありませんか?
コピーと貼り付けは毎日のように使う操作ですが、ひとつ前のコピーを取り戻したいときに困ることがあります。
実は、Windowsには過去にコピーした内容をさかのぼって呼び出せる「クリップボード履歴」という機能があります。
追加のソフトを入れなくても使える標準機能で、作業効率を大きく高められます。
クリップボード履歴とは?過去のコピーを呼び出せるWindowsの隠れ機能
通常のコピーでは、直前にコピーした1件しか保持されません。
新しくコピーすると、前の内容は上書きされて消えてしまいます。
クリップボード履歴を使うと、コピーしたテキストや画像を最大25件まで一覧で保存できます。
一覧から選んで再利用できるため、作業を中断せずに過去のコピーを呼び出すことができます。
「さっきコピーしたあの文をもう一度使いたい」と思ったときに、とても便利です。
クリップボード履歴の使い方
クリップボード履歴は、Windows 10以降の標準機能として搭載されています。
使い方は次のとおりです。
- Windowsキー+V を押す
- 初めて使用する場合は、「クリップボード履歴を有効にしますか?」と表示される
- [有効にする] をクリックする
設定が完了すると、以後はショートカット「Windowsキー+V」で履歴を表示できます。
一覧から貼り付けたい内容をクリックすると、そのまま再利用できます。
活用シーン:メール、資料作成、リサーチで作業を効率化
1.メールやチャットの返信で定型文をすぐ呼び出す
挨拶文や署名など、よく使う定型文をあらかじめコピーしておけば、履歴から選んで貼り付けるだけで入力できます。
テンプレートを開いたり、文を打ち直したりする手間がなくなります。
2.ExcelやWordで複数の内容を貼り付ける
複数のセル内容や文言を順番に貼り付けたいときにも便利です。
コピーをやり直す必要がなく、作業の流れを保ちながら入力できます。
3.Webリサーチや資料作成の情報整理に使う
Webページの引用やURLをいくつもコピーするとき、
履歴を開けばどの情報をコピーしたか一目で分かります。
調べものをまとめる際の整理にも役立ちます。
4.よく使う内容はピン留め、PC間での共有も可能
一覧の右上にある📌マークをクリックすると、その項目をピン留めできます。
ピン留めした内容は再起動後も残るため、定型文や住所、署名などを保存しておくのに便利です。
また、「設定 → システム → クリップボード」から「デバイス間で同期」をオンにすると、同じMicrosoftアカウントでサインインしているPC間で履歴を共有できます。
たとえば、自宅のノートPCでコピーしたURLを職場のデスクトップで貼り付けることも可能です。
注意点:最大25件まで・再起動で消える項目もある
便利な機能ですが、いくつか制限があります。
- 保存できるのは最大25件まで
- ピン留めしていない項目は、再起動すると削除される場合がある
- パスワードや個人情報など、機密性の高い内容はコピーしない
共有パソコンでは、他の人に履歴を見られる可能性があります。
作業後は「Windows+V → すべてクリア」で履歴を削除しておくと安心です。
まとめ:クリップボード履歴で作業の流れを止めない
クリップボード履歴を使うと、コピーと貼り付けの操作がより柔軟になります。
「もう一度コピーしに戻る」という無駄がなくなり、作業の流れを維持できます。
特別なソフトを入れずに利用できる標準機能なので、Windowsキー+Vを一度試してみてください。
作業効率が確実に変わりますよ。